歳時記7月 二十四節気 小暑

小暑

長かった梅雨が明ければ、ギラギラ暑い夏の始まり!

長く続いた梅雨が終わりを告げ、いよいよ夏本番。青い空が広がり、太陽が顔を出せば、気温はグングン上昇。風は温かく、あちこちでセミの鳴き声が響き始め、オシロイバナが花を咲かせれば、子どもたちは落下傘を作って遊ぶ。

夏という言葉は、「熱」や「暑」「生る」などが語源だという説があるほか、季節に色のイメージを当てはめた「朱夏」(しゅか)という呼び名もある。暑さをねぎらう便りとして、暑中見舞いを出すのもこのころ。

 


【植物・生き物】

サルスベリ

約100日間花を咲かせることから

「百日紅」(さるすべり)。鮮やかなピンクや白の花は真夏の青空によく映える

【雑節コラム】

土用入り

7月20日ごろが土用入り。立秋前の十八日間を夏の土用といい、土いじりを慎み、衣類や書物を干したり、食養生をする習わしがあった。

 

塩漬けした梅を夏の土用に三日三晩干す。梅干し作りにおいても大事な時期

【季節のたしなみ】

暑中見舞い

暑い時期に健康を気遣う便りが届くのは嬉しいもの。

気負わず心を込めて書きましょう。

 

【期間】

●小署(7月7日ごろ)

または梅雨明け~立秋の前

日(8月6日ごろ)

※この期間以降~8月31日までが「残暑見舞い」となる。

 

【番き方例】

●季節のあいさつ

「暑中お見舞い申し上げます」といった決まり文句

 

●安否をたずねる言葉や無事を祈る言葉

・安否をたずねる言葉

・自身の近況を伝える言葉

・先方の無事を祈る言葉など

 

●日付

「〇〇年〇月」のみ

または「〇〇年盛夏」としても



《季節のレシピ》

ウナギで夏の食養生

ひつまぶし

 

■材料:作りやすい分量

米…2合

ウナギの蒲焼き…2尾

添付のタレ…適宜

酒…小さじ1

大葉、ミョウガ、万能ネギなど

の薬味…適宜

 

【A】

ダシ汁…600cc

薄口醬油…大さじ1½

酒…大さじ1

塩…少々

■作り方

①米は土鍋または炊飯器で炊く。ウナギは3cm角に切り、アルミ箔にのせ、酒小さじ1をふって魚焼きグリルなどで焼く。

②炊きたての土鍋のご飯に①のウナギをのせ、温めた添付のタレをかけ、蓋をして10分ほど蒸らす。

③器に②を盛り、まずは薬味を添えて食べ、2杯目は温めた【A】のダシ汁をかけていただく。



七十二候

初候:温風至

「あつかぜ、いたる」

風が熱気を運んでくるころ。

同じ南風でも梅雨時は「黒南風」、梅雨明け時は「白南風」と風に色を付けて呼んでいたという

次候:蓮始開

「はす、はじめてひらく」夜明けとともに、ゆっくりとつぼみをほどくハスの花。

水面からスッと伸び幾重もの花びらを開くようすは、とても幻想的

末候:鷹乃学習

「たか、すなわちわざをならう」

5~6月ごろに生まれた鷹のヒナが、巣立ちの準備を始めるころ。飛び方を覚え、獲物の捕り方を練習し、一人前になっていく