· 

歳時記3月 二十四節気 春分

春分

爽やかな風に咲き誇る桜、自然の表情が豊かさを増す

春分は太陽が真東から登って真西に沈み、昼と夜の時間がほぼ同じ長さになることから、二十四節気では大きな節目の日。現在でも「春分の日」は、自然をたたえ、生き物を愛おしむ日とされている。

春分の日を中日に、前後3日間を含めた7日間が春のお彼岸。先祖の供養をするほか、かつては農作業事始めの神祭を行っていたという。また、「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉もあるように、過ごしやすく活動しやすい季節を迎える。

 


【植物・生き物】

ツクシ

桜の季節、一斉に生え出すツクシ。土から筆が出てくるように見えることから「土筆」と書かれる。

モクレン

花は閉じたような状態で上向きに咲き、満開になると白い鳥たちが木に止まっているように見える。

ヒバリ

おしゃべりをするように鳴きながら、高く舞い上がる。姿は見えないが鳴き声だけ聞こえることも。

【風習・習わし】

春のお彼岸

3月18、19~24、25日ごろまでが春の彼岸。墓参りをして、仏壇にぼた餅や海苔巻きなどをお供えし、先祖を供養する。

春の社日

春分に最も近い戌の日を「春の社日」と言い、生まれた土地の産土神(うぶすながみ)にお参りをして、豊作を祈願する。



《季節のレシピ》

海の香りがふわり

桜エビと梅干しの混ぜご飯

 

■材料:2人分

ご飯…茶碗2杯分

梅干し(大)…大さじ1

桜エビ(ゆでまたは素干し)…大さじ2~3

 

■作り方

①梅干しは種を取って包丁で叩く。

 

②ボウルにご飯をを入れ、❶と桜エビを加えてざっくりと混ぜる。



七十二候

雀始巣

「すずめ、はじめてすくう」

スズメが枯れ枝を集めて巣作りを始めるころ。民家の屋根の隙間などから、ひょこっと顔を退かせたら、巣作りの最中かも。

桜始開

「さくら、はじめてひらく」

全国各地から桜の開花が知らされれば、本格的な春の到来。つぼみ姿、満開の桜、散りゆく姿も風情がある。

雷乃発声

「かみなり、すなわちこえをはっす」

春の雷は恵みの雨を呼ぶ兆しとして、喜ばれたという。但し、大気が不安定で、時には雪やヒョウを降らせることも。