雨水
雪が解け、芽吹きの時 農作業の準備が始まる
立春から15日目にあたる雨水は、降る雪が雨へと変わり、雪解けが始まるころのことをいう
雨水がぬるんで草木の芽吹きを促し、山に積もった雪がゆっくりと溶け出し、田畑を潤せば、冬の間休んでいた畑仕事も始動間近
人々は雨水を目安に農作業の準備を始めてきた
雪解けの様子には様々な呼び名があり、田畑を潤す雪解けの水を「雪汁」「雪解の水」、雪汁で川や海が濁る様子を「雪濁り」という
《植物・生き物》
沈丁花
春のきごとして俳句にもよく登場する
春のイロハ白や薄紅色があり、お香のようないい香りがする
オオイヌノフグリ
春に小さな青い花をたくさん咲かせ、初夏には枯れる
花には蜜があり虫や鳥が好んで集まる
ハコベ
小さな白い花は、太陽の光を受けると開くが、雨や曇りの日が閉じたまま
開花期は6月ごろまで
《風物詩・習わし》
寒天干し
トコロテンを寒さに晒して凍結
感想を繰り返してできるのが寒天
岐阜・長野ではこの時期の風物詩
イカナゴ漁
関西・瀬戸内では2月中旬~下旬に解禁、4月に終了
3cmほどの新子が獲れるのはこの時期だけ
《季節のレシピ》
ほのかな苦みを楽しんで
菜の花の辛子和え
【材料:2人分】
菜の花…1束
ーAー
醤油…大さじ1
砂糖…少々
ダシ汁…大さじ1/2
酒…大さじ1
練り辛子…小さじ1弱
【作り方】
❶菜の花は根元を切り落とし、水にさらす
❷沸騰した湯に塩少々(分量外)を加え、菜の花を茎から入れる
色が鮮やかになるまで30秒~1分ほどゆでたら、水にさらしてざるに上げ、よく絞って半分に切る
❸ボウルに[A]を入れてよく混ぜ、❷を加えて和える
七十二候
土脉潤起
「つちのしょううるおいおこる」
冷たい雪が温かい春の雨に代わり、大地が潤い始める
寒さも緩み、眠っていた生き物たちももうすぐ目覚める
霞始靆
「かすみはじめてたなびく」
霧もやで遠くの山や景色が美しく、豊かな表情を見せる
霞とは春に出る霧のことで、夜の霞は朧(おぼろ)という
草木萌動
「そうもくめばえいずる」
柔らかい春の日差しの中、潤った土屋宗且から、淡い緑に色づく新芽が見られ始める
新しい命が芽生える時
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